「求人票を作る時間がない」「原稿を直しても応募が来ない」。中小企業が求人票作成代行を検討するとき、原稿1本の作成費用と、掲載後の改善まで任せる月額費用を分けて考えることが大切です。

公開料金の例では、原稿作成が1本10,000円(税別)、原稿2件までの作成・添削が1回20,000円〜、求人の作成・更新を含む継続支援が月額30,000円(税込)〜というサービスがあります。ただし、提供内容も課金単位も異なるため、これらの平均を「相場」とすることはできません。

この記事では料金を比較したうえで、求人票を自社で作るか、単発で外注するか、継続的な採用支援を依頼するかを判断する方法を紹介します。

求人票作成代行の費用は?公開料金3社を比較

求人票作成代行には、1原稿ごとの料金、数件をまとめたスポット料金、掲載後の更新も含めた月額料金があります。

求人票作成代行サービスの公開料金例(2026年10月22日確認)
サービス公開料金・課金単位公表されている主な業務
社労士事務所ヒトチカラ原稿作成 10,000円/本(税別)1職種につき1原稿を作成。原稿改善提案は別料金
ヒトカラ20,000円〜/回1回につき求人原稿2件までの作成、または添削
コルジリネ・グループ月額30,000円(税込)〜求人票の新規作成・更新、求人管理サイトの運用、応募状況に応じた微調整

※各社公式サイトの公開料金を2026年10月22日に確認。ヒトカラの上記料金は、確認した公開ページで税区分を判別できなかったため、見積時に確認してください。コルジリネの料金は求人件数や管理サイト数などによって変わります。最新の価格・契約条件は各社へ確認が必要です。

たとえばヒトチカラでは、原稿改善提案を10,000円/本(税別)、取材・撮影を25,000円/回(税別)と別に提示しています。原稿作成だけの費用なのか、現場ヒアリング・掲載・運用まで含む費用なのかで、比較する対象が変わります。

採用計画や応募者対応まで幅広く任せたい場合は、求人原稿の作成代行ではなく、採用代行・RPO全体の費用も別に比較してください。

自社作成・単発外注・継続支援はどう選ぶ?

外注先を選ぶ前に、「原稿を書く人がいない」のか、「求人を出した後に改善する人がいない」のかを区別しましょう。

中小企業が自社作成・外注範囲を決める判断表
会社の状態まず検討したい方法理由
仕事内容・条件が明確で、社内で更新できる自社作成、必要に応じて単発添削継続的な外注をしなくても運用できる
原稿はあるが、仕事の魅力や応募条件が伝わらない単発の添削・改善提案表現や情報不足を点検できる
仕事内容・必須条件・採用ターゲットが曖昧現場ヒアリング付き作成原稿を書く前に募集要件の整理が必要
複数の求人があり、掲載後の数値確認・更新が止まっている継続的な部分採用支援原稿納品後も改善を実行する人が必要
給与・休日が市場に合わない、または応募者対応が遅れている条件・採用体制の見直し原稿作成だけでは主な問題が解決しない

年間の採用人数だけで、外注の必要性は決まりません。 少人数採用でも難易度が高く、社内に改善担当者がいなければ支援が必要な場合があります。逆に、安定して採用でき、社内で求人の更新と振り返りができるなら、月額契約が不要なこともあります。

まだ外注範囲が決まっていない場合は、EnterLinkの無料求人診断で、求人1件の改善点と優先順位を確認する方法があります。診断は原稿の無料作成・掲載を約束するサービスではなく、現在の求人や募集内容の課題を整理するものです。

料金が違うのはなぜ?作成・添削・運用の業務範囲

原稿作成は、企業が提供した仕事内容や募集条件を文章にまとめる仕事です。募集内容が固まっていれば、必要な原稿だけをスポットで頼む方法が考えられます。

原稿添削は、既存の原稿について、職種名、仕事内容の具体性、応募条件の伝え方などを見直す仕事です。原稿に書くべき事実が不足している場合は、添削だけでは足りません。

ヒアリング付き作成は、経営者・現場担当者への確認から始めます。「営業全般」「未経験歓迎」のような曖昧な説明を、実際の担当業務や教育体制に落とし込むため、原稿作成以外の作業が発生します。

継続改善は、原稿を公開した後の表示、クリック、応募、採用状況などを確認し、求人の更新や次の施策につなげる仕事です。原稿の単発納品とは目的も工数も異なります。

なお、原稿作成と、広告費の管理、求人媒体への入稿、応募者への連絡や面接日程調整は別の業務です。依頼先がどこまで対応するかは契約で確認してください。

求人票作成代行を発注する前の確認事項

見積もりは、できるだけ同じ条件で複数社へ依頼すると比較しやすくなります。

  1. 何本を作る料金か:職種・勤務地・雇用形態が異なる求人は、それぞれ何本と数えるか。
  2. 情報収集の範囲はどこまでか:経営者・現場へのヒアリングや競合求人の確認は含むか。
  3. 修正・更新は何回までか:納品後の修正回数、条件変更時の追加費用、対応期間はどうなるか。
  4. 掲載後の作業を誰が担うか:媒体への入稿、広告費、数値分析、応募者対応は契約に含むか。
  5. 納品・契約条件は何か:納品形式、原稿の利用範囲、契約期間、解約条件、個人情報の取り扱いはどうか。

例えば、原稿の納品のみを依頼するなら、公開前の確認と掲載後の改善は自社の担当になります。月額支援を選ぶなら、毎月何を更新し、どの数字を確認し、誰が次の改善を実行するのかまで合意すると、料金に見合う仕事を判断しやすくなります。

求人票の作成を外注しても、応募が増えない場合

原稿の改善は大切ですが、採用活動のどこに問題があるかによって打ち手は変わります。

求人がほとんど見られていない場合は、職種名、求人媒体、掲載エリアや露出状況を確認します。見られているのに応募されない場合は、仕事内容や給与・働き方、応募条件と採用ターゲットのずれを確認します。応募後に採用が進まない場合は、連絡や日程調整、選考の進め方が課題かもしれません。

数字の見方や改善方法はIndeedで応募が来ないときの確認方法で詳しく解説しています。また、給与や休日の条件が市場と大きくずれている場合、原稿表現だけで解消することは難しいため、企業側での条件判断が必要です。

EnterLinkが求人改善で重視すること

EnterLinkでは、原稿を「見栄えのよい文章」にすることだけを目的にしていません。採用人数・採用期限・募集背景、実際の仕事内容、採用ターゲット、給与・勤務条件を確認したうえで、必要な情報を整理します。

過去に支援したDX営業職の求人では、仕事内容が求職者に十分伝わっていない可能性がありました。そのため、営業経験者だけでなく未経験者・異業種出身者にも「誰に、何を、どのように提案する仕事なのか」が分かるよう、仕事内容を具体化しました。給与・インセンティブの仕組みや研修内容も、確認できた情報に沿って整理しています。

支援後には応募・採用状況の改善が報告されています。ただし、採用ターゲットなど複数の要素を見直したため、求人原稿の変更だけが成果を生んだと断定することはできません。

自社で求人票を作成する場合は、中小企業の求人票の書き方を参考にしてください。

求人票の外注時に確認したい法令上の注意点

求人原稿を外部に作ってもらう場合でも、仕事内容や雇用条件の事実確認は求人企業が主体的に行う必要があります。特に、次の2つは区別してください。

募集広告で表示する6情報

厚生労働省は、インターネットやSNSなどを含む労働者の募集広告において、募集主の氏名・名称、住所、連絡先、業務内容、就業場所、賃金の6情報を表示するよう案内しています。募集広告の内容が虚偽・誤認を生むものにならないことも重要です。

参照:厚生労働省|労働者の募集広告に必要な6情報

募集時等に明示する労働条件

これとは別に、募集時等には所定の労働条件を明示する必要があります。2024年4月1日からは、従事すべき業務の変更の範囲、就業場所の変更の範囲、有期労働契約の更新基準(更新上限を含む)などが追加されました。

広告に必要な6情報だけを載せれば、募集時の労働条件明示義務をすべて満たすという意味ではありません。

参照:厚生労働省|募集時等に明示すべき事項の追加

また、原稿の文章制作を依頼することと、募集活動そのものを第三者に委託することや職業紹介は、実際の業務内容によって法的な位置づけが異なります。応募者への働きかけやあっせん等を含む契約では、委託業務の実態に応じて行政機関・専門家へ確認してください。

参照:厚生労働省|募集情報等提供と職業紹介の区分

求人票の改善から相談したい場合の選択肢

「原稿を直すだけでよいのか、採用の進め方も見直すべきか分からない」という会社は、まず現在の求人の問題点を整理すると判断しやすくなります。

EnterLinkの無料求人診断では、求人1件を対象に、採用ターゲット、仕事内容、給与・働き方、訴求内容などを確認し、改善ポイントと優先順位を整理します。求人URLや原稿・募集内容を確認できれば、まだ公開していない求人についても相談できます。 診断後に契約する必要はありません。

求人改善を継続して実施する人手がない場合には、EnterLinkのRPO・採用支援で部分支援を検討できます。部分支援は月額5万円〜(税別・1か月〜)で、求人改善、エージェント管理、日程調整などから対象業務を限定して支援するものです。原稿1本の制作料金でも、採用業務のすべてを月5万円で請け負うプランでもありません。

採用条件の整理や複数職種の採用体制まで相談したい場合は、採用について無料で相談するからご連絡ください。

求人票作成代行についてよくある質問

Q. 求人票1本だけでも依頼できますか?

原稿1本単位や、数本をまとめたスポット料金を提供する会社があります。ただし、ヒアリング、修正、媒体への入稿が含まれるかはサービスによって異なります。

Q. 原稿がまだ完成していなくても相談できますか?

可能なサービスがあります。職種、仕事内容、勤務地、給与などの募集内容を整理しておくと進めやすくなります。EnterLinkの無料求人診断も、未公開の求人について、原稿や募集内容を確認できる場合に相談できます。

Q. AIで求人票を作れば、外注は不要ですか?

AIは文章の下書きや表現整理に活用できます。ただし、現場で実際に行う仕事内容や給与条件、採用ターゲットの妥当性を自動的に保証するものではありません。自社で内容を確認し、掲載後の改善を実行できるかも含めて判断してください。

Q. 求人票を外注すれば応募数は増えますか?

応募増加は保証できません。採用市場、勤務条件、求人媒体、応募後の対応にも左右されます。改善後は表示・クリック・応募・採用の状況を確認し、次の対策を考える必要があります。

まとめ|原稿1本の料金ではなく、必要な仕事の範囲で選ぶ

求人票作成代行の費用は、原稿作成、添削、ヒアリング、掲載後の更新・改善によって異なります。

自社に採用要件と運用担当がそろっているなら、単発の作成・添削で十分なことがあります。一方、募集条件が曖昧だったり、求人公開後の改善が止まっていたりするなら、原稿以外の支援も必要かもしれません。

「何を外注するか」を決める前に、「採用のどこが止まっているか」を確認する。 そのうえで、必要な業務に対して予算を使いましょう。


公開料金・制度の主な参照先

※公開料金は2026年10月22日確認の内容です。料金・募集時の運用ルールは変更される場合があるため、実際の発注・求人公開時には最新情報を確認してください。